過去の失敗から確立された意識

20代後半の頃、私は大きな勘違いをします。
会社の信頼があっての仕事を、さも自分の実力の様に感じてしまいました。

その矢先、海外との取引での失敗や、経営者の勉強会での挫折が重なります。
順調に仕事をしてきた人生が大きく崩れ、自信がなくなりました。
誰からも必要とされていない。そんな気持ちになった時、お客様の一言で救われました。

「あんたが来てくれるようになってから、木が活き活きしているわ」と。

新規事業として始めた分譲マンションの庭の、管理事業をしているお客様からのお言葉でした。

「こんな僕でもいいのか！」と思いました。
極端にいうと、「生きていていいよ！」と言われた気がしたのです。

『自分の身の丈に合った仕事をしなさい』
そう恩師に言われたことを思い出して、一から樹木の勉強をやり直しました。
毎日現場で植木の手入れをするのが、楽しくて仕方なくなりました。

だんだんお客様の数も増え、「あんたがいてくれてよかったわ」と言われる数も増えてきました。
私の中では仕事というのは、『人に必要とされること』なのだという意識が確立されたのはこの時期からでした。

世の中に必要とされるプロとなれ

「何の為に仕事をしますか？」
「何の為に生きていますか？」

面談の際に必ず聞きます。ほとんど答える人はいません。
私もそんなの考えたことがなかったので当然です。

その答えは、おそらく多くの職業で同じであるような気がします。

みんな『お客様に必要とされたい』、『喜んでもらいたい』というのが答えではないかなと思います。

私たちは、たまたまその手段が、造園ということ。
たまたま植物が好きだったから、庭師であるということ。
せっかく喜んでもらえるのであれば、しっかりと『プロ』の仕事をして喜んでもらいたい。
だから一所懸命植物の勉強をしてねと、入社時全員に話しています。

世の中に必要とされるプロとなれ。
まずは一緒に働く仲間から、日々を過ごす家族から、必要とされよう。
そうすれば必然とお客様からも必要とされるはずです。

株式会社Farm&Gardens は、そんな想いを持った人たちが集まった会社です。